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Charging iPhone on airplane
Creative Commons License photo credit: Charging iPhone on airplane / hildgrim

『機内モードにすればムダな送受信が抑えられるので充電倍速になる!』
以前より、そんな魅力あふれるTipsが定期的に流れてくるのですが、機内モードはなかなか使えない。
だって電話もメールも使えなくなるから。
でも本当に機内モードだと倍速充電になるんでしょうか?
これはちゃんと検証してみようかなと思ったわけです。

iPhoneはいちど起動したアプリであれば、見えないところで処理を行うことが可能です。
こうした処理を『バックグラウンド更新(バックグラウンド処理)』と呼びます。
バックグラウンドで更新されるアプリは、必要に応じて通信も行います。

このバックグラウンド処理は、起動したままのアプリが多いほどに処理量が増えます。
もちろん、起動したままのアプリが多いほどに、バックグラウンドでの通信量も増えます。
バッテリーはCPUを使った処理でもバッテリーを消費するので、バックグラウンド更新はそれなりの負担なはず。

Pat1
Pat2
Pat3

ということで、3パターンでの充電スピードを比較してみました。
ひとつがウワサの『機内モード』にした状態(以下『機内モード』)。
ひとつが『バックグラウンド更新を止めて、アプリをすべて終了』させた状態(以下『バックグラウンドなし』)。
ひとつが『アプリが22個起動していて、バックグラウンド更新が有効』の状態(以下『バックグラウンドあり』)。
22個のアプリは意図的に選んだわけではなく、日常的に使ってるそのままの状態です。
テストに使ったのは、使用開始からもうすぐ2年を迎えるiPhone5 + iOS7。
iPhone5添付のUSB電源アダプターに、同じく添付のLightningケーブルを接続して充電しています。

充電がもっとも速かったのは『機内モード』で1時間42分。
次に『バックグラウンドなし』で1時間46分。
もっとも時間を要したのが『バックグラウンドあり』で2時間11分。
どちらにしても20~25%くらいの時間短縮なので、倍速というほどではないですね。

(分) 機内モード バックグラウンドなし バックグラウンドあり
0 10% 10% 10%
15 25% 24% 22%
30 40% 39% 34%
45 55% 54% 46%
60 71% 69% 58%
75 87% 82% 70%
90 98% 94% 81%
102 100%
105 99% 91%
106 100%
120 97%
131 100%

テストの結果、たしかに機内モードが最速でしたが、その差はわずかです。
機内モードにすると、電話の着信やメール受信まで行われなくなります。
ほんの数%の充電効率を高めるための代償としては、あまりに大きいですね。

iPhoneのバッテリーが消費される一因にネットワーク通信があるのは間違いありません。
iPhoneは、起動している限り何らかの処理が行われ、バッテリーは充電している最中も消費されています。
バッテリー消費の原因を減らせば、充電中の消費も抑えられるため、充電そのものが速く完了します。

機内モードにすればすべてのネットワークを切断するので、バックグラウンドでの通信は行われません。
そのため、処理量そのものを減らすことができるので、バッテリーの消費が抑えられます。
ただ、バックグラウンドで動くすべての処理が大きくバッテリーを消費しているわけじゃありません。
そこで、消費の大きい『バックグラウンド更新』を停止するわけです。
アプリのバックグラウンド更新を停止するのは、ふだんのバッテリー消費を抑える効果もあります。
ほかにも、iCloudの同期やインデックスの更新を最少にすることで同様の効果が期待できます。

battery_3

例えばモバイルバッテリーで充電する場合、できるだけ速やかに充電したいですよね。
でも、外出中だからこそ電話やメールはちゃんと受け取れる状態でいたい。
そうした場合、起動しているアプリをすべて終了して、スリープ状態で充電する。
これだけで機内モードに近いスピードで充電が行われるようになると思います。
できれば、バックグラウンド更新やiCloud同期も停止するほうがより効率的です。

また、充電ケーブルによって充電効率は改善(安定)する、というTipsもたまに見ます。
これは『太い線のほうが大きい電圧に耐えられるから安定する』という理屈なのでしょう。
まったく正しい理屈ですが、現実としてそうしたUSBケーブルはなかなか売ってませんし、すげー高い。
そんなケーブルを探して高いお金を払うより、定期的に買い換えたほうがマシです。

※モバイルバッテリーの場合、電圧が安定しないなどの原因で充電時間はより長くなる可能性があります。
※充電ケーブルの状態によって、充電時間はより長くなる可能性があります。
※iPhoneの使用状況によって、充電にかかるスピードは変わります。
※iPhoneの機種によって満充電までにかかる時間は異なります。

参考:iOS7を2週間使ってみて『バッテリー消費を抑えるにはコレだ!』というボク的結論
参考:iOS7にアップデートしたら真っ先に変更するのが良いかもしれない2つの設定

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iPhoneは機内モードで倍速充電されるかの検証と、これ以外で速い充電方法を探してみた

UPDATE: 2014.05.08
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