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Batteries Not Included
Creative Commons License photo credit: Batteries Not Included / Pete Slater

新しいiPhoneが登場するたびに新しいiOSも登場するわけで。
そして話題も巻き起こり、テレビも取り上げ、新しいユーザーさんも増えちゃうわけで。
ようこそ、犬も茸も駆け回ってるAppleの庭へ。

新しいユーザの方が増えると、まず間違いなく増える質問が『バッテリーもたないんだけど』なのです。
これはもう本当にまちがいなく投げかけられる質問であり、発売から2ヶ月くらいは減らないのです。
なぜ毎年同じ質問ばかりなのかと疑問に思うまでもなく、それがiPhoneなのです。
iPhoneとはすなわち、バッテリーとの戦いなのです

そんなわけで、2週間あれこれ試して測定して、今の結論としてまとめたのがこの記事。
キーワードは『コントロールセンターを制御せよ!』

評価方法について

測定はiPhone5 + iOS7.0.0の構成で行っています。
iPhone5は16GBモデルと64GBモデルで評価していますが、アプリやデータは異なります。

設定がオンの状態とオフの状態で、それぞれ1時間放置して消費したバッテリーの量に差があるかを測っています。
ひとつの項目から複数のアプリが設定できる場合、すべてのアプリをオンとオフで比較しています。
(Appのバックグラウンド更新など)

2%以上の差がある場合は効果アリと判定しています。
以下でご紹介する方法は、すべて1時間の放置で2%以上の差があったものになります。

すべての機能を有効にして、通信環境が不安定な状態に置いた場合、4時間で約65%消費しました。
以下の設定を施し、Wi-Fiを含めて通信の安定した状態に置いた場合、4時間で約25%消費しました。
以下の設定を施し、機内モードにした状態で置いた場合、4時間で約10%消費しました。

バッテリーの消耗はiPhoneの状態や、インストールしているアプリ、音楽や写真の量でも変化します。
また、16GBモデルより64GBモデルのほうがバッテリー消費は多い結果になりました。

コントロールセンターを使いこなせ!

IMG_4856

iOS6以前では設定アプリを開かないと変更できなかったアレコレが簡単に設定できます。
特に使いこなしたいのが『機内モード』と『Wi-Fi』

iPhone(iOS)は『3G』『4G(LTE)』『Wi-Fi』の通信方法を利用できます。
それぞれの回線は、iPhoneが自動的に繋いでくれますよね。
iPhoneは回線へ繋ぐために、繋がっていないものを常に探し続けています。

この『繋がっていない回線を探す』という行為は、バッテリーを多く消費する行為のひとつです。
そのため、繋がらないとわかっている場所では探さないようにするのが良いわけです。

多くの人にとって、Wi-Fiは自宅内や店舗内でしか使えないものですよね。
使える場所でのみWi-Fiをオンにして、それ以外の場所ではオフにしましょう。

例えば地下鉄の中やトンネルの中では通信が安定していないことが多々あります。
安定しない環境では、回線を探して繋ぐ行為が繰り返されるためバッテリーが消費されます。
「しばらく安定しない状態が続きそうだな」と感じたら『機内モード』にしましょう。
機内モードにすると3G、4G、Wi-Fiすべての通信が使えなくなります。
ただし機内モードだと電話もメールもできなくなるのでご注意を。

AirDropは大丈夫なの?

iOS7の新機能『AirDrop』
近くにいるiOS7ユーザに文章や写真などを直接転送する機能です。
転送に利用するのは『Bluetooth』と『Wi-Fi』のどちらかになります。
また、iPhone5、iPad mini、第4世代iPad、第5世代iPod touchでなければ使えません。

Wi-FiでAirDropを行う場合、送受信それぞれが同じWi-Fi内にいなければ使えません。
これは、たとえば自宅内や会社内という前提になりますよね。
それであれば回線も安定してるし、充電も手軽に行える環境だと思います。

AirDropが利用可能なiOS機器に採用されているのは、Bluetooth 4.0という規格になります。
この規格には、1Mbpsと転送速度が遅い代わりに消費電力がとても少ないモードが含まれています。
近距離で、あまり大きくないデータを授受するには最適な通信方法なわけです。

また、AirDropは常に送受信をしているわけでも、相手を探し続けているわけでもありません。
その点でも、バッテリーの消費にはあまり影響しないと思います。

『設定』アプリで使いやすいiPhoneにしよう!

個々の消費量は小さいけど、積み重なると大きくなる項目は『設定』アプリから変更できます。
ただ、いちいち設定変更するのは面倒だし、あまりストイックすぎても使いにくくなります。
バッテリー消費の多いところから、使い方にあわせてほどほどに設定しましょう。

*はボクの設定で、バッテリー消費の測定時とは異なります。

インターネット共有

テザリングを使うときだけオンにして、それ以外は常にオフ状態にしましょう。
*オフ

通知センター

通知には外部との通信が必要になります。
通知するアプリが増えるほどに通信が増えるので、通知させるアプリを絞り込みましょう。
通知しないときは『通知スタイル:なし』『バッジ表示:オフ』『通知音:なし』と設定します。
『ロック画面でのアクセス』『今日の表示』『通知の表示』は表示方法の設定はバッテリーに影響ありません。
*メール、電話、カレンダー、メッセージのみ表示

Spotlight検索(設定→一般)

検索対象を絞り込むことでiOSの自動処理も抑えることができます。
ちなみにボクはすべてをオフにしています。
16GBより64GBのモデル、ファイルの種類では写真と書類が多い場合に効果が大きいようです。
*すべてオフ

Appのバックグラウンド更新(設定→一般)

この機能自体をオフにすることをオススメします。
バックグラウンド更新がされていなくても、アプリ起動時に更新すれば良くないですか?
海外に比べて日本の通信は速いので、バックグラウンドで更新しなくても良いと思うのです。
*いちばん上にあるスイッチでオフ

壁紙/明るさ

コントロールセンターでも調整できるので、ほどほどの明るさにするのが望ましいです。
明るさの自動調節を行うのもバッテリー消費を抑えるには有効です。
*写真を撮ることが多いので、いちばん明るい状態で自動調整はオフ

位置情報サービス(設定→プライバシー)

機能自体をオフにするとiPhoneの利便性が大きく損なわれます。
マップ系アプリなど、位置情報が必要と感じるアプリだけオンにするのが良いです。
『iPhoneを探す』は驚異的にバッテリーを消費します。
*地図系アプリ、アメッシュ、Radiko、乗換ナビのみオン

iCloud

Appleが提供しているクラウドストレージにiOS7からデータを転送可能です。
Macや他のiOSとデータを同期したい場合にはとても便利な機能です。
『メール』『写真』『書類とデータ』の3つはファイルサイズも大きいのでバッテリーを消費します。
*連絡先、Safariのみオン

メール/連絡先/カレンダー

登録する項目が増えるほどにバッテリーを消費します。
データの取得方法はプッシュではなくフェッチを使うとバッテリー消費を抑えられます。
ボクはフェッチで30分間隔にしています。
メールはアプリ起動時に自動で取得してくれるので、フェッチの時間はあまりこだわってないのです。
*フェッチ(30分)

iTunes & App Store

自動ダウンロードをオフにします。
インストールしているアプリが多いほど自動ダウンロードはバッテリーに大きく影響します。
自動ダウンロードを使うとしても、モバイルデータ通信はオフにします。
*すべてオフ

ミュージック

イコライザは処理が増えるのでバッテリーが消費されます。
長い時間、iPhoneで音楽を聴く場合はイコライザをオフにするとバッテリー消費を抑えられます。
*常にオフ

写真とカメラ

HDRを有効にすると撮影時の処理が増えてバッテリーを消耗します。
撮影枚数が少なければ影響も少ないですが、たくさん撮影するとけっこう減ります。
そのため、HDRを使った写真をたくさん撮る場合『通常の写真を残す』をオフにします。
*『通常の写真を残す』はオン、ただしHDR撮影は基本使わない

なんだかんだでバッテリー消費するのは通信関係なのかな

Antenna detail
Creative Commons License photo credit: Antenna detail / arenagroove

『通知センター』も『位置情報サービス』も『プッシュ通知』も、バッテリー消費の大きい機能です。
ようするに、外部との通信が頻発するほどにバッテリーは大きく消費されるんでしょうね。
その上、回線状態が不安定だと探して繋いで処理して……と繰り返されるので、すごい消費する。

逆に、Bluetoothなどはバッテリーへの影響が少ないです。
通信を行えばそれなりに減りますが、待機中のBluetoothはほとんどバッテリーを消費しません。

たとえば『Wi-Fi環境であればダウンロードする』という設定がされている場合。
Wi-FiがiOSでオフになっていれば、それ以上の処理は行われません。
だけどオンになっている場合、アプリからの要求に応じてiOSはWi-Fiを探します。
一見関係ないように思える位置情報サービスでも、iOSはWi-Fiを活用しています。
iOSのさまざまな機能やアプリは、どれも通信と密接に関係しているわけです。

そのため、バッテリーを長持ちさせたい場合、コントロールセンターをうまく扱うのがもっとも重要。
とくに外出中のWi-Fiオフは効果絶大ですよ。


iOS7を2週間使ってみて『バッテリー消費を抑えるにはコレだ!』というボク的結論

UPDATE: 2013.10.04
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