photo credit: Cameraman / Cristiano Sabbatini
iPhoneで撮影した写真はR(Red=赤)G(Green=緑)B(Blue=青)の3色に分解されて記録されます。
RGBそれぞれの色は、さらに256色で分解され、256 × 256 × 256 = 約1,677万になります。
iPhone5で撮影した写真は3,264ピクセル × 2,448ピクセル = 約800万ピクセル(800万画素)になります。
デジタル写真のピクセルとは、色の情報を持つ点のこと。
iPhone5で撮影した場合、約800万の点がそれぞれ1,677万色の中からもっとも近い色の情報を持ちます。
iOS標準のカメラで撮影した場合、写真ファイルはJPEGと呼ばれる形式で保存されます。
JPEG形式の特徴は圧縮してファイルサイズを小さく抑えることが可能な点です。
800万の点をひとつひとつバカ正直に記録するのではなく、イイ感じなところで大雑把に記録してくれます。
この大雑把具合をマジで大雑把にすると、画質は荒れるけどファイルサイズはどんどん小さくなり。
大雑把なのも大概にしとけよって感じにすると、画質は良好だけどファイルサイズは大きくなります。
今回『ProCamera 7』が対応したTIFF形式は、バカ正直に800万の点すべてを保存する方法になります。
JPEG形式でもっとも画質の良い状態(低圧縮率)で保存した場合と比べると、約3倍のファイルサイズに!
ファイルサイズが3倍になれば、(あたりまえだけど)保存できる写真の枚数は1/3になるわけです。
そのため、写真を撮ってあとで見るという普通の楽しみ方であればTIFF形式はまったく利点がありません。
『TIFF形式に対応した!』というのは、ProCamera 7を新規購入する理由にはならないので無視しましょう。
ではTIFF形式に対応したメリットは何か?
それは『写真を加工・編集する場合には、元画像が高精細であるほうが良い』という点だけになります。
JPEGで画質が犠牲になっていない写真を加工できるほうが、より美しい写真を作り出すことが可能になるわけ。
上に並べた2枚の写真。
ProCamera 7で撮影した写真をそのままMacに取り込んで縮小して(PNG形式で)保存したものになります。
ホワイトバランスがちょっと異なってしまってますが、シャッター速度やISO値はまったく同じ。
撮影原寸から約1/5くらいの大きさまで縮小してるので、ここまで小さくするとJPGもTIFFも変わりませんね。
縮小すると違いがわからないので、撮影した原寸で比較してみましょう。
……えっと、これ、画質的になにかそんなに違う?
はい、iOSで撮影する写真に関して『JPEGとTIFFの差はない!』と言えると思います。
むしろ、ボクは『iPhoneで撮影した写真の画質を目的にするならTIFFの意味はない』と断言します。
デジカメを趣味にしてる人向けに書けば……
『RawからTIFを生成できるわけじゃないだろう』と書けばおわかりいただけるかと。
『え、それじゃProCamera 7のTIFF対応って何もメリットないの?』ということではないです。
ではTIF形式のメリットはなにか。
これは『加工と保存を繰り返しても、TIFF形式のほうが画質の劣化は抑えられる』という点です。
JPEGは最高画質で保存しても、保存を繰り返すほどに画質は劣化します。
たとえばInstagramにアップロードなどもProCamera 7から直接可能。
カメラアプリとしては、これ1本でおよそ必要な機能を網羅しているアプリです。
しかも、ProCamera 7はアプリ内で写真の加工が可能で、そのメニューは豊富で本格的です。
TIFF形式で保存した写真をProCamera 7で加工すると、保存はまたTIFF形式で行われます。
そうして様々な加工はTIFF形式で保存し、最終的にInstagramなどで公開するときはJPEGに変換する。
そうすることで画質を損なうことなく加工した写真を見てもらうことができるわけです。
『加工した写真をSNSやブログなどで公開する』ことが多い方に、ProCamera 7はかなり有用なアプリ。
また『加工などはとくに必要ないけど、できるだけ高画質な写真を公開したい』方にもオススメ。
ProCamera 7はJPEGの大雑把ぐあい(圧縮率)を調整することができます。
ボクはこのアプリを80%くらいの圧縮率で常用していますが、見た目には画質の低下を感じにくいと思います。
それでいて、ファイルサイズは最高画質とくらべて1/2くらいにまで抑えられます。
純粋に『撮影して、見る』だけの目的であれば不要なアプリ。
でも『少しでも高画質で』と望む方には、かなりオススメのアプリです。
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