音楽が大好きなボクです。
だけど、自宅ではBGMとして耳障りなく会話とかをジャマしない音で鳴らすようにしてました。
そのため使っていたスピーカーは『BOSE 121』です。
BOSEと言えば101が定番ですが、家庭用とすれば121がBOSEではベストだと思ってるボクです。
photo credit: Lucky us! the results of good karma, Mack plays Sesame Street as jazz, with Jeanette and Rosie snuggled up, Lake City, Seattle, Washington, USA / Wonderlane
ところが最近、嫁がクラシックを聴くようになり、BGMから一歩踏み込んで音楽を聴く機会も増えました。
そうするとBOSEでは聴こえない音がたくさんあるんですよね。
イヤホンで聴いてると聴こえるのにスピーカーだと聴こえない!
なんとも情けない状況になったので、良い機会(良い口実)とばかりにスピーカーを買い換えました。
スピーカー選定にあたっての条件は以下の5点。
『予算はペア10万円まで(できれば8万円以下)』
『ブックシェルフ型でテレビ台の上に乗せられること』
『エンクロージャ(本体)が木製でほかの家具と色合いが合うこと』
『スピーカーユニットは高域と中低域に分かれた2基以上』
『バスレフはできれば前面で』
音の傾向としては、管弦楽クラシック(嫁趣向)と小編成ジャズ(ボク趣向)が破綻なく鳴ること。
この場合、本来であればトールボーイ型が最適ですが、設置場所の都合でトールボーイは選べず。
そして候補になったのが次の5台。
GX100は以前から気になっていて、なんどか視聴してはBOSEから買い換えるならコレと思っていたモデル。
でも、管弦楽クラシックを流してみると、予想外に面白くない音だったんですよね。
嫁も値段はそこそこなのに、音はそんなに良くないよねーと(クラシックに合わないだけです!)
同じ日に視聴したのがB&W CM1。
小沢征爾も購入したという、クラシック好きでは定番のモデルですね。
GX100とは明らかに違う、バイオリンの音がとても心地良く響くスピーカーです。
ただしジャズにはちょっと優しすぎる音色でもあります。
お値段も8万円くらいなのでそれなり。
同じB&W 685はお値段が数万円安くなることもあり、音質もやはりCM1より劣ります。
しかしCM1と比較すればというだけで、これだけ聴けば十分な音質です。
ただちょっとデザインがよろしくない。
あと、曲によっては高音が少し耳障り。
トランペットが勢い良く入ってくるジャズでは、耳に刺さる感じも否めません。
DALI Mentor Menuetはボクがいちばん気に入ったスピーカー。
音にスピード感があって、柔らかい音色のCM1がクラシック向きならコレは明らかにジャズ向き。
ドラムの音もキレがあって心地良いのです。
しかしクラシックにはちょっと勢いがありすぎる感じも。
なによりお値段が高い!
同じメーカーということでDALI Zensor1はどうだろうかと視聴してみたところ。
CM1と685のようなグレード関係かと思ったのですが、比較するのが間違いなくらい別の音色。
視聴によって、今回の候補から外すことにした唯一のスピーカーです。
この時点で音質からは『B&W CM1』『DALI Mentor Menuet』のどちらかに絞り込まれました。
DALI Mentor Menuetも価格.com最安値なら8万円台。
しかしキャラクターが違いすぎるスピーカーだし、お値段もそれなりだし、決められない!
そんな感じでモンモンとする中、そういえばと思い出したのがKEF。
比較的近所に日本(東京)営業所があるイギリスの音響メーカーです。
地味だけど真面目な製品を作っていて、値段以上の品質ということで評判の高いメーカー。
調べてみるとQ100とQ300の2モデルが良さそうで、上位のQ300でも予算内。
そしてQ300について確認してみると、なんと言うことでしょう!
『定価7万円以下のブックシェルフ型スピーカー』
『スピーカーユニットは2基が同軸に設置』
『バスレフは前面ポート』
『エンクロージャーは3種類あり、我が家の家具に近いイングリッシュチェリーもあり』
と、すべての条件を満たしているのです!
視聴したところ、B&W CM1とDALI Mentor Menuetの中間的な雰囲気。
どちらかと言えば若くて元気の良い音が得意なスピーカーだと思いますが、クラシックも苦手ではありません。
スピーカーの音質はエンクロージャーの大きさにも大きく左右されます。
Q300はCM1やMentor Menuetよりもかなり大きく、そして重いです。
また、スピーカーユニットが重なるようにして設置されている(同軸)ため、音のまとまりが良い。
価格的にはグレードが違うモデルですが、そうした特徴が価格以上の音に繋がっていると感じます。
しかし音質だけを考えればどうしても、CM1やMentor Menuetより特徴がないので決め手に欠ける。
もう少し何かないかと探していたら……
なんとQ300を5万円以下で買える店を発見。
この音で5万円以下なら、これはこれ以上の決め手はないでしょう!
ということで早速発注して設置したのがコチラ!
アンプはCD同体のONKYO CD/FMチューナーアンプ CR-D2(S)。
CDとアンプがセパレートになった製品と比べると非力ですが、音質はなかなか侮れないのです。
MP3など外部入力はあまり得意ではないですが、CD再生に関しては家庭で使うに必要十分。
でも将来的にはSACD対応のプレイヤーとデジタルアンプに買い替えの予定です。
スピーカーケーブルはCANARE 4S8です。
CANARE 4S6でも良いんですが、我が家には猫がいるので、猫対策として少しでも太くて丈夫なケーブルを選択。
カナレのケーブルはスタジオなどで使われているケーブルでもあり、安価なのがいちばんの特徴。
猫対策が不要であれば、BELDEN 8470なんかも使いやすいケーブルです。
スピーカーインシュレーターはaudio-technica AT6091です。
音質改善よりも、不要な振動を抑えることだけを目的として使用しています。
ゴム素材のインシュレーターなので、振動の抑制効果は高いです。
また、吸着力も高い素材のためスピーカーが滑りにくくなります。
これも猫対策のひとつとして大事なポイントだったりします(落とされないために!)
バスレフポートが背面にあると、どうしても壁からある程度の距離を確保しなければ低音が悪くなります。
日本の一般的な家庭で、壁からの距離ってかなり厳しい条件だと思います。
どの程度の距離が利用かは音量によって異なりますが、最低でも30cmは欲しいところ。
そのため、バスレフポートが前面にあるスピーカーが望ましいわけです。
Q300はエンクロージャーも比較的大きいため、低域も十分に響かせることができます。
また、これも日本の一般的な家庭でのことですが、音量はあまり大きくできないですよね。
高域用スピーカーユニット(ツィーター)と中低域用スピーカーユニットが上下に配置されている場合。
音量を小さくならすと、高音と中低音がバラバラの位置で聴こえてしまうことがあります。
これは実際に違う高さから鳴っているので当たり前ですよね。
しかしQ300は同軸上に高域と中低域のユニットが設置されています。
このため、小さい音量でも音のまとまりが安定します。
そんな我が家のQ300。
エージング(慣らし運転)が終わっていない状態ですが、すでにこれナシとか考えられない状態。
クラシックはもちろんジャズやハウス、ヒップホップにポップスまで。
なんでも心地良く鳴らしてくれています。
しかし低めの音が中心でリズムの少ない曲(読経など)はちょっと苦手な感じも受けます。
パールマンとアシュケナジー / ブラームス(ヴァイオリン・ソナタ)
冒頭の繊細なピアノからクライマックスまで不足なく鳴らします。
アシュケナジーの卓越した演奏力も再生できる能力を持つスピーカーです。
clammbon / re-clammbon2 “re-Folklore”
イントロのギターもとても合い、台風の去ったあとのまだ湿り気を帯びた空気を感じる音が響きます。
原田郁子の穏やかなな声がとても心地よく耳に届きます。
Soul Bossa Trio / songs and melodies
Ann Sallyが歌うDindiや小沼ようすけを迎えてのギターなど、幅のあるジャズが存分に楽しめます。
こうしたアルバムを聴くとQ300のオールマイティなところを実感できますね。
Nujabes / Modal Soul “Luv (sic) pt.3”
いつ、どんな環境で聴いても美しさと哀しみに包まれる曲ですが、Q300ではそこにhip-hop本来の勢いとnujabesの音楽愛を感じさせてくれます。
Ino Hidefumi / Satisfaction “Spartacus”
低く歪ませたビートラインと高く弾むメロディーラインがとても複雑で難しい曲ですが、音が浮き足立つことも潰れることもなく、すべてを楽しむことができます。
特定ジャンルの音楽に適したスピーカーであれば、CM1やMentor Menuetなどの個性あるスピーカーが良いです。
設置場所の制限がなければB&W CM8等のトールボーイ型のほうが、どんな曲でも鳴らしやすいですし音質も上。
予算が30万とかあるならば、DYNAUDIO Focus 110A などの高級ブックシェルフが狙えます。
だけど、特に好きなジャンルはあるけど、なんでもそれなりに聴く。
設置場所にも予算にも制限がある。
そんなボクみたいな人にはQ300は良いです。
音の余韻もそれなりにちゃんと残せるのでアコースティックな管弦楽も鳴らせます。
音のキレやスピード感もそれなりにあるので、打ち込み系のJPOPなども鳴らせます。
ベタ褒めすぎるのも面白くないですが、このスピーカーが6万円前後で買えるのはすばらしいです。
まして4万円台なら間違いなく満足できると思います。
ONKYO A-7VL(S)などの高域に強いデジタルアンプと組み合わせれば!
上位グレードにも負けない音質を楽しむことだってできますよ。
我が家のオーディオシステム(AirPlayシステム)はコンパクトにまとめてます
ボーナスや歳末セールを控えた時期なのでオーディオ購入の相談をよく受けるようになりました。そこで我が家のオーディオ環境をあらためてご紹介です。チープだけどコンパクトで気に入ってます。
バイオリンやピアノを美しく奏でるカナル型イヤホン『YAMAHA EPH-100』
2011年にヤマハが30年ぶりにリリースしたイヤホンを購入してみました。 クラシックによく合う穏やかで暖かみのある音色が特徴的なイヤホンですよ。
祝厄年誕生日!オーディオテクニカの密閉型ヘッドホン『ATH-M50x』をいただきました!
オーディオテクニカが2014年2月に発売した密閉型ヘッドホン『ATH-M50x』を厄年誕生日プレゼントとしていただきました!名機となる気がする、とてもバランスの良いヘッドホンですよ。
2014年のヘビーローテーションした12曲をリストアップ『このアルバムがすごい』
ボクの人生は食と、雑誌と、なにより音楽。今年もすばらしい音楽に包まれて過ごすことができたことを感謝して、その中から特に再生頻度の高いアルバム12枚(12曲)をご紹介です。
実売価格3700円台の超小型&スーパーチープなDAC『FiiO D3』を使ってみた!
当ブログの本質とも言える『チープに楽しむ』を久しぶりに実践してみました。手持ちの部材と3700円でアナログ入力を最大限に活用するのです!
2011年これは買って役立った重宝したベスト10を2012年頭に晒してみる!
2011年に購入したモノたちから特に気に入ってるモノ/役立ってるモノをリストアップする物欲解放記事。 2012年も細かくポツポツ買っていきますよっ!