photo credit: Audio Mixer / tianhua1993
音楽再生の世界はすっかりデジタルですよね。
我が家も押し入れに収納されたMacBook ProをiTunesサーバに仕立ててApple TVへAirplayなわけです。
Apple TVはHDMI搭載ですが、音声データ(音楽データ)であれば光デジタル(TOSLINK)出力が便利。
それ以外にも我が家には、Blu-rayからの出力があり、プラズマTVからの出力があり。
なにかと出力といえばデジタルなわけです。
これを受け止めさせるにはAVアンプが最適なんだろうな、とは思うわけです。
AppleTVもBlu-rayもテレビもHDMI出力があるわけですから。
AVアンプなら4〜5本のHDMIを受け入れることなんて珍しくないですから。
でも、ボクは音楽はプリメインアンプに繋ぎたい。
デジタル信号をアナログ変換しスピーカーに伝え音とする。
そう、音とは波であり、波とは熱なのだ。
熱を伴わない音に感情、すなわち情熱は宿らない。
そしてそれ以上に、アンプなんてそうそう簡単に買い換えられない。
これがプリメインアンプなら2〜3万円でもそれなりのが買えるし、数年前のが今でも現役で売られてます。
でもAVアンプときたら!
新製品として発売前から20%オフは当たり前。
1年でモデルチェンジされ、60%以上の値引きで叩き売り。
新モデルには新しい技術や規格が盛り込まれ、たった1年ですごい時代遅れ感も否めない。
そう、貧乏が悪い!
ということで、既存のCDレシーバーであるところのCR-D2はアンプ性能に不満ないし。
アナログ入力(ライン入力)ならいくつか入れることもできるし。
これら手持ちのを安価に活用する方法を考えたところから今回の記事は始まるのです。
DACというのは『Digital to Analog Converter』の略。
直訳すればそのまま『デジタルをアナログに変換する』ということです。
このDAC。
PCオーディオの世界でも人気ですし、AVアンプやプリメインアンプにも様々搭載されている機能。
DACを制する者はデジタルオーディオを制するかもしれない的な人もいるかもしれないDACです。
これをアンプの前に入れて、アンプにはアナログ入力にしちゃえばボクの要件は解決なのです。
一般的にはDACと言うと、数万円くらいの製品を使うことが多いかもしれない。
とても性能がよくて、音質にも気を配って。
でもそんなお金があれば、素直にアンプを買い換える。
あとボクは単機能なデバイスが好き。
特に変換を担うデバイスは変換以外のことをしてくれないのが好き。
そうして検討した結果、採用したのがこのDAC『FiiO DAC D3』
1本のデジタル入力をアナログ変換してライン出力するだけ。
デジタル入力は光デジタル(TOSLINK)でも同軸デジタル(コアキシャル)でも大丈夫。
しかもこの大きさで、24bit/192KHzに対応していますけど、音楽データ自体で対応してるのが少ないからね。
FiiO D3のマニアックなポイントとしては、このチープさにして、DACチップは『Wolfson WM8805』を採用。
電気通信の世界には、ジッターと言うジャマな存在があります。
これは「いらいらする」という意味の「jitter」が由来の言葉。
トーントーントーンとリズミカルに刻まれた音が、突然ちょっと調子を外してくれると。
気持ちよく聞いていたのにちょっとイライラしますよね。
それと同じことが電気信号の中で発生しているわけです。
電気信号は水晶を使って規則正しく発信されますが、外部からの振動などで多少の誤差が生じます。
一定だったはずの信号が調子を外してしまうわけですね。
これをそのまま音に変換すると、微妙なゆらぎとなって音質を低下させてしまいます。
この誤差をジッターと言います。
WM8805はジッターを正常なリズムに戻すのがとても上手いのです。
もっと良い性能のものだってあるけど、うちのCR-D2とスピーカー程度ならコレで十分。
もうひとつPLLというのもあるけどよくわからないので割愛。
片側には光デジタルか、同軸デジタルを接続します。
どちらを使うかはレバーで切り替え。
反対側にはラインケーブル(RCA)を接続。
使う方によっては切り替え機としても使えますね。
電源はUSBケーブル。
製品に添付されてくるのはACアダプター型なのでUSBコネクタが手近になくても大丈夫。
ちょっと気になるのが、ラインコネクタがすこし緩く感じたところかな。
自作のケーブルに使ったコネクタが若干緩いタイプなのもありますけど、それでも少し緩かったのです。
ケーブルを引くと軽く抜けてしまう可能性もあるので、組み合わせるケーブルは少しキツいくらいのが良いかも。
ケースは軽いので、固定させたい場合にはテープなので留める必要があります。
DACでも振動は避けたいので、背面にブチルゴムなどを使うのも良いですね。
発熱はほとんどないので粘着性と耐震性のある接着剤を使うのもアリかも。
しかし入力ケーブルと出力ケーブルを差して、電源を入れるだけ。
たったそれだけのセットアップで完了しちゃうデジタル製品ってなんか新鮮。
デジタル製品って機能追加で差別化をはかるのが王道かなと思うわけですが。
単機能って職人気質のようなものを感じて、品質に期待しちゃいますね。
ということで繋いだのがこちら。
さて肝心の音質はと言えば。
なにも変わりなく、光デジタル入力でもライン入力でも同じです。
何も、これっぽちも、なーんにも変わりません!
聞き慣れたアンプの音そのままに、希少なデジタル入力ではなく余ってたアナログ入力を使って変わらない!
音を作るのはアンプの仕事で、DACはデジタル信号を余すところなくアナログ化して伝えるのが仕事。
同じアンプに対して繋ぐのであれば、音が何も変わってないことが最高の結果なわけです。
デジタル機器と使い慣れたアナログなプリメインアンプを繋いで、そのまま使い続けられる。
1回線あたりDAC+ケーブル程度のコストで。
ケーブル選定もまた趣味なので、この記事中では言及しませんが。
スモールオーディオって日本ではわりと大事なポイントだと思うわけです。
その点で、いまオススメするアンプは『Nuforce DDA-100』と『Onkyo CR-N755』
DDA-100は完全にデジタル化されていますから、トレンドにすごい合ったアンプです。
CR-N775はCDプレイヤーとアンプが一体になった懐かしい製品だけど、10畳程度の部屋なら十分な性能です。
これらのデバイスにDACやADCを組み合わせてスモールオーディオを構築する。
チープに、手間を惜しまず、遊んで楽しんでこその趣味ですよやっぱり。
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AppleTVから動画のストリーミングはHDMIでTVへ。 音楽のストリーミングは光デジタルでアンプへ出力しています。 低コストでもそれなりに満足できる環境が作れますよ。
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