crocodile notebook

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本厄を迎えた今年の誕生日は、嫁からヘッドホンをプレゼントにいただきました。
オーディオテクニカから2月に発売されたばかりの『ATH-M50x』です。

半年ほど前にもヘッドホンを購入していますが、それは自宅用なので半解放型。
今回は主に屋外での利用を想定しているので密閉型のヘッドホンです。
でもボクは普段は、あまりヘッドホンを使いたくない。
理由は、ボクには低域が強すぎて聴き疲れる(耳が痛くなる)製品も多いから。
ベースの音ひとつひとつがダラダラと続いて聴こえてしまうほどに音がこもってる製品も珍しくないです。
また、モニター向きの密閉型だと、音のひとつひとつがハッキリしすぎていて鑑賞には向いてないことも。

そうした傾向の製品が多い密閉型ヘッドホンの中で、ATH-M50xはかなりボクの好みに近い傾向でした。
低域は若干のこもりを感じるけど、ベースの音ひとつひとつをちゃんと捕まえることができる。
ピアノソロなどを聴くといくらか少なく感じるけど、それでも高域の余韻は自然に響きます。
何より特筆すべきは中域の安定感。
低域を抑え、高域を補い、全体を調和させるのに不足ありません。
ATH-M50xは低域から高域まで、バランス良く音を鳴らしてくれるヘッドホンだと思います。
バランスが良いからと言って完全に均一(フラット)なわけではなく。
ATH-M50xはフラットではあるけど、若干低域に重心が置かれているバランスに感じる。
音楽を楽しむという目的で考えれば、このバランスがとても心地良いのです。

ATH-M50xはケーブルが着脱式で、3種類のケーブルが添付されています。
DJなどで使いやすいカールコード、モニターで便利な3mストレート、屋外向きの1.2mストレートの3種。

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ヘッドホン側のコネクタにSENNHEISERのHD598と同じ規格を採用。
そのため、SENNHEISERから発売されているケーブルや、オヤイデ電気のHPC-35HD598などが使えます。
ボクは柔らかすぎるケーブルより若干固いケーブルが好きなので、HPC-35HD598に交換しました。
音質的には大きな変化はなく、失われる音域もありません。
若干音量が減り、高域の幅が広くなったようにも感じますが、気のせい?というレベル。

HPC-35HD598は線材にPCOCC-Aを採用しています。
PCOCCとは『Pure Cupper Ohno Continuous Casting』の略。
直訳すれば『単結晶状高純度無酸素銅』となるそうです。
電気信号は、少ない種類の結晶で結合された素材のほうが電導効率が高くなりロスが抑えられます。
スピーカーケーブルに流れる電流は小さいので、なおさらできるだけ電導効率の高い素材が良い。
単結晶で作られた銅線はオーディオ用に最適な素材というわけです。

しかしこのPCOCCを製造している古河電工は、2013年に製造を中止する旨、発表しています。
ケーブルメーカーでは2年分程度の材料をストックしておく方針のようです。
PCOCC-Aを採用したケーブルを気に入ってる方は、買い置きしておくことをオススメします。
特にATH-M50xなどのバヨネット式をお使いの方。
バヨネット式は選択肢も少ないので、在庫のあるうちに買っておくほうが安心だと思います。
ただしATH-M50xの場合、純正ケーブルとは異なりカチっとロックされません。
不意に外れてしまう可能性もあるので、不安がある方は純正ケーブルの販売を待ちましょう。

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かなりベタ褒めなATH-M50xですが。
室内用に限定するのであれば半解放型のAKG K240MK2をオススメします。
ATH-M50xより安価で、同等の(でも傾向はちょっと違う)高音質を楽しむことができます。
密閉型は音が近くで鳴ってると感じ、開放型はそれより広い場所で鳴っていると感じられるはず。
また、価格は値下がりも始まっていないので、17,000円台とちょっと高いのも難点。
この価格でもコストパフォーマンスは悪くないですが、できれば15,000円くらいが良いですね。
予算20,000円前後で、よりメリハリのある音を望まれるならSONY MDR-1Rmk2をオススメします。
MDR-1Rmk2はATH-M50xより低域と高域が少し強い傾向の音。
音楽の視聴にはこのバランスを好む方も多いです。

屋内・屋外を問わず落ち着いた音を楽しめる、コストパフォーマンスに優れたヘッドホン。
そうした使い勝手の良いヘッドホンをお探しの方には、ATH-M50xは選択肢のひとつになると思います。
音質は装着感からも大きく影響をうけます。
この点についてはAKGやSONYよりも許容範囲が広く、女性にも使いやすいように思いますよ。


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祝厄年誕生日!オーディオテクニカの密閉型ヘッドホン『ATH-M50x』をいただきました!

UPDATE: 2014.03.02
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