ボーナスが近いからか、最近オススメのイヤホンを聞かれることが多いのです。
そこで、ボクが気に入っているイヤホンを価格帯別にご紹介。
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音の傾向は『中低域<中高域』を好むボクなので、どれも基本的には、この傾向になります。
また通勤電車での利用が殆どなので、遮音性が高いカナル型を選択します。
カナル型は外部からの遮音性の他に、音漏れが少ないのもメリットです。
そのため、比較的小さいボリュームでも音楽を聴くことができます。
現在、イヤホンで主流の駆動方式がダイナミック型(D型)とバランスドアーマーチュア型(BA型)です。
ダイナミック型とは、一般的なスピーカーと同じ原理です。
磁石で振動板を震わせて音を発生させます。
仕組みが簡単なので部品点数も少なく安価に作ることが可能です。
低域〜高域まで歯切れ良い音で元気に鳴らすことができます。
反面、安価な素材では再生可能な周波数範囲が限られてしまい、高音質を求めると価格も高くなります。
また、全ての帯域を1つのユニットで再生するため、繊細な音再現は得意としません。
バランスドアーマーチュア型は、イヤホン用に考えられた再生方式です。
鉄片に振動を発生させ、間接的に振動板へ伝達して音を再生させます。
部品点数が多く精密な加工が必要となるため、製品価格が高額になります。
音質は繊細でハイクオリティなものが得られるため、高級機に多く採用されています。
再生可能な周波数帯域は限られてしまいますが、ユニットが小型なため複数ユニットで補えます。
デュアルバランスドアーマーチュアとは中高域用と中低域用、2つのユニットで再生しています。
最高級機では3つのユニットでそれぞれ低域・中域・高域を担当します。
このクラスでは『ダイナミック型』だけになります。
ポータブル機器に添付されるイヤホンは2千円以下のグレードに相当することが多いと思います。
そのため、最初はこのグレードでも音質的には格段の向上を体感できると思います。
外部からの音を遮断できれば、それだけでも音質は格段に向上します。
このイヤホンは装着感が良く遮音性にとても優れているのが特徴。
音質はどの帯域でも過不足なく再生するので、苦手な音楽ジャンルも特にないと思います。
ただ、再生にはアンプにそれなりのパワーが必要です(再生音が小さい)
3〜4年前など比較的古いポータブル機器での利用はおすすめしません。
これは耳の形に合えば、という前提付きになります。
どのカナル型でも同じですが耳に合わないと音質は劣化します。
このイヤホンは音質の劣化だけでなく、音漏れもひどいことになります。
ただし、イヤーピースが耳に合えば、この価格帯の中ではかなりの高音質を楽しめます。
特にサックスやトランペット、スチールギターなどとの相性が良いと思います。
小編成なジャズなどにオススメですね。
たまたまAmazonでは4千円台で購入可能だっただけで、本来は1つ上のグレードに相当するイヤホンです。
グレードが違うだけあって、他の5千円以下クラスとは基本性能からして違います。
遮音性も高く音漏れも少なく、装着感も良好。
音の傾向はJPOPなどに向いている(いわゆるドンシャリ)気味ですが、聴き疲れるほどではありません。
大編成のオーケストラを満足できる音質で聴くには不足ですが、それ以外であれば十分な性能です。
現在Amazonで買える5千円以下のイヤホンでは間違いなくオススメの1つです。
初めてカナル型を使う人に5千円以下クラスでオススメしているのがコレ。
聞き馴染みのないメーカーですが、マイクや補聴器なども製造している台湾のメーカーです。
音質はすべての帯域でコントラストを1つ上げたようなメリハリのある元気な音。
クラシックなどの繊細な演奏やライブ録音などには不足を感じますが、それ以外のジャンルなら気持ちよいです。
特にクラブミュージックなど低音よりの音楽は得意です。
高域はどうしても少なめに感じてしまいますが、中域は不足ないので女性ボーカルでも暖かみのある音で再生します。
定価で1万円をすこし超える製品の実売価格がだいたいこのグレードになります。
このグレードになるとバランスドアーマーチュア型が選択できるようになってきます。
またリケーブルなどの付加価値も加わって製品の選択肢がおおきく広がりますね。
カナル型イヤホンの代名詞的なメーカー『SHURE』の廉価モデルです。
音質的にはSHUREらしく若干低域に比重を置いたバランスですが、どの帯域でも不足を感じることはないと思います。
このモデルいちばんの特徴はケーブルが着脱可能な点。
イヤホン本体が壊れるということは極めて稀ですが、ケーブルの断線は1〜2年で発生することが多々あります。
その場合でもケーブルだけを購入して交換すれば本体の買い替えよりかなり安価で済みます(3千円前後)
逆に言えば、ケーブルだけで3千円とすれば本体は5〜6千円クラス同等。
数年での買い替えでかまわない場合は、先の5千円クラスでも音質的には大差ないと思います。
バランスドアーマーチュア型としては最廉価帯のひとつです。
廉価モデルなのでユニットは1つしか搭載していないため高域と低域それぞれのピークが狭く感じられます。
しかし音の精細さはダイナミック型とは比べるまでもないです。
イヤーチップも柔らかく遮音性が高く、音漏れも少ないですね。
低域の迫力には掛けるのでJPOPや打ち込み系の曲よりも、アコースティックな編成に向いています。
特にノラジョーンズなどの女性ボーカルは心地良く聴けると思いますよ。
予算1万円までOKであれば、この8,500円のUE700rはベストバイかもしれません。
この価格帯としては珍しくバランスドアーマーチュアユニットが2つ搭載されています。
そのため高域から低域までバランス良く高精細な音再現が可能で、ダイナミック型とはまるで違う音を体感できます。
ただ、低域に若干の歪みが出やすく、エレキギターでもディストーションが強めの曲では音が不安定になりやすい。
ベースもウッドベースよりエレキベースで音が歪みやすい傾向を感じます。
逆にアコースティック編成のバンドや女性ボーカル、小規模のオーケストラにコスパ高いイヤホンです。
イヤホンで1万円オーバーはなかなか踏ん切るのも難しい値段ですよね。
でも、このクラスになると音質的な差も顕著になってきます。
電車などのうるさい環境に限らず、自宅などの静かな環境でも良い音で聴きたい方にオススメのグレードですね。
国産オーディオメーカー『オーディオテクニカ』のカナル型ハイエンドクラスです。
バランスドアーマーチュアを2つ搭載して、すべての帯域の確実に鳴らします。
このイヤホンで音域に不足を感じることは殆どないと思いますよ。
逆に、音の特徴が薄いイヤホンなので、今まで使っていたイヤホンを基準にすると物足りなく感じるかもしれません。
音楽本来の音色に対して、できるだけ忠実に再生する。
地味で愚直な日本製らしいイヤホンだと思います。
ギャンブル的な買い物であればコレ以上のイヤホンはないと思います。
ヤマハのオンライン直販限定のため試聴もままならない逸品の登場です。
先日、別に単独記事を1つ書きましたが、コレはすばらしいイヤホンです。
ダイナミック型イヤホンの中で、現時点最高の1つと言える完成度だと思います。
JPOPや打ち込み系、ハードロックなど低域比重だったり歪みの多いジャンルには向いていません。
しかし、バイオリンやピアノ、アコースティックギターの響きや女性ボーカルは特筆すべきものがあります。
CK90PROMK2が同じ学校にいる控え目な優等生であれば、X5は雑誌に載ってる輪郭のハッキリしたモデル系。
すべての音がハッキリと主張しつつもバランスのとれた音で楽しませてくれます。
お値段なりの音を実感しやすい製品と言えるんじゃないかな。
バランスドアーマーチュアを1つ搭載しているだけですが、低域の不足もあまり感じさせないのが優秀。
高域はトランペットなどのピークで少し伸びが足りなく感じますが、それ以外はとても優秀です。
ボクはコレで聴くJamiroquaiがとても好き。
高域の伸びがもう少し欲しい場合は、同シリーズのImage X 10をオススメします。
これより高い価格帯の製品も多々ありますが、なかなか購入するには厳しいのでボクは殆ど未体験の世界。
それでもSENNHEISER IE80はイヤホンの中でも最高品質なのは間違いないです。
もし機会があれば試聴だけでも是非!
また、作曲やアレンジなどで極めて繊細でフラットな音を求めるのであればWestone Westone3はやはり定番として評価されるだけのパフォーマンスを見せてくれます。
もちろん試聴して購入するのがベストですから、可能な限り試してください。
その際は普段使ってるポータブルプレイヤーで、普段よく聴く曲で試すのがいちばんです。
どのお店でも試聴コーナーの店員さんに言えば快く応じてくれると思いますよ!
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