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周囲の方々から『あいつはイヤホンとかヘッドホンの沼に堕ちた奴だ』と言われているのですが、先日マツコデラックスさんが冠のテレビ番組でイヤホンが取り上げられて以来、いつも以上にイヤホンのお問い合わせが多くてちょっと驚き。

そんな驚きつつも少しメンドクサイ事態になっているわけですが、コレは世間の需要が高まってるタイミングでもあるわけで、沼に堕ちた人としては価格帯別に『ボクの好きなイヤホン』をご紹介するチャンス到来なわけです。

今回の選定基準は『外出時に費用対効果の高いイヤホン』としています。
費用対効果とは『金を積めば積むほど、いままで聞こえにくかった音がヘタな味付けもなく聞こえてくるイヤホン』ということであって、高額イコール高音質というわけではありません。
 

KOSS / The Plug(¥1,660)

イヤホン好きには有名なベストセラー。
プレイヤーやスマホ標準のイヤホンから交換して、いちばん効果がわかりやすい音が低域の音。
ドラムとかベースなど、音楽の下支えになる音がちゃんと聞こえるようになると音が楽しくなります。
低音をアピールした製品が多いのも、聴こえる音で不足を感じやすいのが低音だからなのでしょう。

このThe PlugはJ-POPのハッキリとした音であれば相性が良く、重低音感を与えてくれるので、重低音狙いで標準イヤホンから買い換えるにはオススメです。
イコライザで強調した低音ではないので、中高域の音もそれなりに鳴ってくれます。
『標準イヤホンの貧弱な低音がいやだ!もっと!もっと重く響くリズムをくれ!』と耳を震わせている方であればヒャッホゥ!と悦んでいただける1台だと思います。


 
ただし、小柄な方や女性にはスポンジが大きすぎるので「こんなの使えねえよ!」と投げ捨ててしまうかもしれません。
音楽プレイヤーがSONY製の場合は、標準イヤホンを使い続けた方が良いです。
また、イヤホンの形状で主流になりつつある『カナル型』イヤホンを試してみたい場合にも、The Plugのスポンジは独特の形状をしているので比較するのが難しいでしょう。

以上の条件にあてはまらない方は、以下の製品を選ぶのが正解です。

PHILIPS / SHE9720(¥3,111)

これも低価格イヤホンの定番シリーズで、もしかしたらもっとも売れているイヤホンのひとつかもしれません。
標準イヤホンからの買い替えで、あまりコストをかけるのはなあ……と躊躇する常識人の方にオススメするならまずはコレ!と決めているイヤホン。
録音されている音全体が特徴なく引き上げられて、聴こえていなかった音が特徴なく聴こえるようになり、聞き慣れてしまっていた音楽がとつぜん新鮮に聴こえてくるようなイヤホンです。

このイヤホンで十分だけど、もう少しだけ音楽との一体感を味わいたいと思ってしまったら。
はい、もう立派な沼の入り口です。
このイヤホンは買い換えたことへの投資効果をもっとも感じられる製品だと思いますし、更なるアップグレードを覚悟しているのであれば最初にSHE9720を選んでおけば「なにが足りないか」「どんな音で聴きたいか」を具体的に掴めてしまう、まさに沼への通行手形とも言えるイヤホンです。

PHILIPS SHE9700シリーズ カナル型イヤホン ブラック SHE9720BK
Philips (2015-09-19)
売り上げランキング: 338

 
でも入り口なので、無闇に投資する必要はありません。
耳に入れる部分を交換するだけで、安定感、遮音性が向上して、音の情報量を増やすことができます。

それが『コンプライ イヤホンチップ』。
SHE9700シリーズは『400シリーズ』が適合します。
コンプライのイヤホンチップはS/M/Lの3サイズ用意されていて、最適なサイズを選ぶのが大変なのですが、ピッタリと合えば「同じイヤホンなの?」と思うほどに音がかわりますよ。

audio-technica / ATH-IM50(¥5,418)

5,000円を越えてくるとイヤホンにしては高いなあと感じる方も増えるでしょう。

イヤホンを買い換える理由のいちばんは、おそらくケーブルの断線。
ケーブルが切れれば音も鳴らないので、買い換えるしかありませんよね。
でも、このATH-IM50ならケーブルだけを2,240円で購入することができるので、本体がこわれるまで使い続けることができます。
5,000円台でケーブル交換可能というだけでスゴいのですが、音についても一流メーカーであるaudio-technicaですから手抜きはありません。
標準イヤホンに比べれば聴こえる音の量は段違いに増えますし、低域偏重という音でもないので聴く音楽のジャンルも選びません。
標準イヤホンから買い換えれば『ワハッ!』と変な声が出てしまうかもしれません。


 
イヤホン本体の形状が女性の耳にはあわないかもしれませんが、ATH-IM50もコンプライのイヤホンチップ 400シリーズが適合するので、イヤホンチップを交換すればある程度は解消できると思います。
イヤホンチップで有名なのがコンプライというだけで、同様の製品はほかにも沢山ありますし、コンプライにも4種類の形状があるので『イヤホンチップ沼』へ沈むにも良いイヤホンなのです。

ATH-IM50に限らず、ケーブルを交換することで音の傾向がかわるという、ちょっとオカルトのような都市伝説のような事例が多々報告されています。
もちろん音の情報は電気信号としてケーブルを流れるわけで、伝導率の高いケーブルのほうが音の損失を減らせることに間違いありません。
でも、たかが1メートルちょっとのケーブルで、人間の耳で判断できるほどの損失が生じるのかよ!と思わずにはいられません。

しかし微小であっても影響があるのであれば、それを試さずには済ませない『交換ケーブルの沼』の住民というのもいて、このイヤホンであれば2つ目の沼にも沈むことができるのです。

The Foundation - October 2015 - Lexington KY Hip Hop - ShareTheLex - JustMe  Sheisty Khrist - The Album

Etymotic Research / hf5(¥9,698)

このイヤホンを1万円前後の製品と比較するのはちょっとズルいかもしれません。
何と言っても、値引き47%での価格なんですから、本来であれば2万円以下の製品として紹介するべきなんです。
でもAmazonでは(2016年1月末時点)1万円以下で購入できてしまうのだから、実売価格で比較するならコレが抜き出てしまうのはしょうがないのです。

1万円までの機種で、キラキラとした音が聴こえるイヤホンが欲しい!とにかく、音楽が輝いて聴こえて、音ってこんなにも多彩ですばらしいものなんだ!と感じられる世界を(1万円以内で)味わいたい!
なんて贅沢なご希望があるなら、9,698円でhf5が買えるのであればボクはコレをオススメしない理由がありません。
こんな贅沢なご希望には、9,698円で買えるhf5をオススメするほかありません。

コンプライ イヤホンチップは100シリーズが適合しますが、音質の変化を望んでるのであれば交換はオススメしません。
キラキラした音が、ちょっとギラギラした音に感じると思います。

このイヤホンで沈めるオプション沼はとくにありませんが、価格で音の喜びを味わうことを知るというのは、イヤホン界で最大最深の沼であり、きっとおそらく『(1万円でコレなら2万円のイヤホンなら……3万円のイヤホンなら……)』となってしまうこと間違いないのでオプション沼なんて遠くない未来のエンターテインメントです。

【国内正規品】 Etymotic Research  インイヤーイヤホン HF5-BLACK
Etymotic Research (2009-02-28)
売り上げランキング: 2,226

SONY / MDR-EX800ST(¥19,800)

イヤホンに2万円というのはボクからしても予算多すぎと諌めたいお値段なのですが、どうせ2万円も用意するのであれば屋外ではなく屋内でこそハイグレードな音楽体験を得られる製品を選んで欲しいと思います。

どんなイヤホンでも音色に多少の変化を与えてしまいます。
この変化の方向性と、使用者の好む音の方向性が一致した場合に「高音質のイヤホンだ!」となるわけですが、ある音域を得意とすれば不得意とする音域も生じてしまうのも避けられません。

そこでこのMDR-EX800STです。
ものすごく特徴なくすべての音を再生するイヤホンなので、もしかしたら「なんて退屈で質の低い音なんだ!」と憤慨されてしまう可能性も否めませんが、この音に聴き慣れてくると『どんな音でも過不足なく美しく聴こえてくる』ことに気付くはずです。
アンプから流れてきた音の情報を、ひとつひとつ真面目に忠実に何も損なうことなく音に変換する。
ただそのためだけにあるイヤホンです。

SONY INNER EAR MONITOR MDR-EX800ST
ソニー(SONY)
売り上げランキング: 630

 
こんな素晴らしいイヤホンですが、難点をひとつ挙げることができます。
それは、音楽を再生する機材(スマホなど)の音質や、音楽の録音状態などが、そのまま音になってしまうということ。
もちろんイヤホンでどうにかなるものではありませんが、2万円のイヤホンを買う人ならすでに沼ってる人ですし、ぜひ躊躇することなくポータブルヘッドホンアンプもあわせて購入することをオススメします。
そう。
2万円のイヤホンを買ってしまったばかりに、2万円の出資だけでは済まなくなってしまうこの不条理な難点。
イヤホン×イヤホンチップ×ヘッドホンアンプという無限の組み合わせで沼れること間違いないです。

コンプライは400シリーズが適合します。

 
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以上5機種から入れる沼をご紹介しましたが、安心してください。
標準イヤホンからの買い替えであればムリに沼へ飛び込まないでも、買ったイヤホンの標準構成でも十分に楽しめますよ。

 
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UPDATE: 2016.01.28
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