のっかり年イチ企画として定着するのは財布にやさしくないけどやめられない。
だってこれはマンガを買う自分への理由付けに最高だから。
どうも、鰐です。
去年はテーマを作ってそれぞれに選書するスタイルでしたが、続かないのでやめました。
じんわりきたならなんでも良い!感嘆したならなんでも良い!
そう、面白ければカテゴリーなんてどうでもいいじゃん!なスタイルで行きます。
今年の鰐版このマンガがスゴいは10作品14冊を選んでみました。
選書の条件は、2014年に初巻もしくは単巻が発売された作品です。
沙村 広明ですよ沙村 広明。
著者名だけで安心できる数少ない作家のひとり、沙村 広明ですよ。
『無限の住人』『ブラッドハーレーの馬車』『春風のスネグラチカ』
明るさのない、どちらかと言えば後味の悪い作風の人という印象を持つ方も少なくないようです。
そうした作風も否めませんが、シュールギャグ、SF、冒険活劇。
そうした分野もまた、氏の得意とするところです。
むしろ、あの画力をもって全力で悪ふざけしている本作こそ、氏の真髄ではないかと思うわけです。
2014年に購入したマンガの中で、もっとも我が家の食生活に影響を与えた作品です。
ラムやマトンを、その匂いから敬遠していた妻に「トルコ料理を食べてみたい」と言わしめた作品。
そして東京 中野にある名店『カルタゴ』でラム肉に開眼へと至らしめた作品です。
ですがグルメマンガではありません。
トルコという歴史ある国の文化や風習を、とあるトルコ料理店を中心に描いている作品です。
だけどやはりいちばん強烈なのは料理の描写。
なんど読み返しても、胃袋を鷲掴みされるのです。
「死に損なった」気持ちを抱えつつも、どうしようもなく不器用だからただ懸命に生きるしかない。
敗戦直後の日本を舞台にした、ふたりの男を主人公にした作品です。
「とにかく生きるしかない」と、腹を括った人がもつ《陽》の場面と。
戦後という深い闇がまだ残る《陰》の場面と。
リズミカルで容赦ない転換に、描かれている人々全員の心情も痛いほど感じられます。
正道的なマンガ描写もありつつ、その背景を読み取る洞察力も必要とする作品です。
『聲の形』とは真逆とも言える、しかしこれも真理と感じさせられる作品です。
テーマは『友情』だと思いますし、それを補うのは『ラジオ』という媒体。
また、作中の主人公は見た目は良いけど主張のできないハーフの少年。
目立ってしまうハーフの少年と、ラジオというマイノリティな趣味を共通にする子たちの友情。
学校という社会の中にあるマイノリティ。
万人におすすめできるストーリーではありません。
しかし、垢抜けることもなくヤボったいままだけど、友情に目覚めた男の子たちのアツさ。
これを存分に味わえる作品だと思います。
すべての自転車好きなマンガ好きに薦める作品です。
自転車好きなら実体験として気恥ずかしくなるようなウンチクの数々。
同好の人にしか理解を得られないと知りつつも、そうではない人にこそ語りたくなる矛盾。
とにかく『自転車あるある』が満載でありつつも、キャラクターがかわいいので許せる。
自転車好きならもちろんですが、それ以外の人も面白く読める作品だと思います。
ただし、これを読んで自転車好きになってもボクは知りませんけどね……
いろいろな場面でオススメしてきたマンガで、今年いちばん好評だったのが本作。
すでに2巻まで発売されていますが、この先ずっと続いて欲しい作品のひとつです。
藤原道真と在原業平、ふたりの主人公が平安時代の京を舞台に様々な事件を解決!
なんて書くと、ラノベ風イケメン少女マンガっぽいですが、これがなかなか骨太マンガ。
平安舞台の解決モノと言えば、多くは妖怪変化の類をイメージしますがコレは大丈夫。
ちゃんとしたクライムサスペンスとして人の業も描かれています。
マンガをあまり読まない方にもオススメの作品です。
今年は歴史上の、それも日本の人物を扱った作品にアタリが多いですね。
この『阿・吽』は最澄と空海のふたりが主人公の作品。
残酷で不条理な時代だからこそ生まれたふたりの天才を扱った作品です。
宗教を扱った他のマンガとは違う、弱いだけの人間が抱える葛藤を描いた作品です。
その弱さを受け入れ、そこから抜け出そうとする気迫。
それがむせるような熱量をもって描かれています。
ボクなんかでも、なにか『切ない』気分を味わいたい日がたまにはあったりするわけです。
そんな時に、とても心地良く包んでくれる空気を得られる1冊だと思います。
説明的だったり写実的なマンガが多いですが、この作品は抽象的・叙情的に感じます。
白と黒だけで描くのであればと、ムダな線を廃した絵はそれだけで言葉を発しています。
作中の言葉は、絵そのものから感じる印象と重なって、穏やかに切なく詩的。
絵にもストーリーにもまだ拙さが残っていますが、それが切なさをより彩っています。
自らの内面にある言葉を吐き出す俳人・詩人とは、狂気に身を委ねられる人間である。
実在した詩人たちを筆者のフィルターを通して、より狂わせて描いています。
作中ではすべての人物が狂っていて、街も狂っていて、社会も狂っている。
すべてが狂っている中では、何が正常なのかを考えることも狂気の沙汰。
『月に吠えらんねえ』を読んでいると『……この作者、大丈夫か?』と不安になってきます。
そしてそれは2巻目になると一層色濃くなり、次の3巻が待ちきれない自分がいるのです。
ひさしぶりに純度の高いシュルレアリスム作品を読んだ気分に浸れた作品です。
日常の中でこそ、ほんのひとつだけ、景色の中にある特異な何かを見つけたとき。
本作でそれは『野生のタラバガニ』なのですが。
その瞬間に現実感は喪失し、その喪失感を受け入れたときに、景色は新鮮な色になる。
厚みのある黒で描かれた街は、日常としていつも見ているのに記憶に曖昧な街そのもの。
現実なのか非現実なのかまで曖昧なまま続く、しかし現実にほど近い感覚を覚える物語。
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