インターネットセキュリティはインターネットなどからの脅威(インバウンド)とPCやスマホなどからインターネットへ漏洩していく脅威(アウトバウンド)の2つに大別されます。
インバウンドの代表的なものは、OSやアプリのセキュリティホールを狙った不正アクセスです。
コンピューターはインターネットと繋がるために、様々な方法(プロトコル)でデータの送受信を行います。
家に出入りするのと同じように、送受信を行うためにはインターネットへのドアを作る必要があります。
ドアや窓を開けっ放しにしていれば当然ですが、締めていても鍵がかかっていなければ不用心ですよね。
インターネットでも同様で、開ける必要のないドアは閉じたほうが部外者が入ってくる危険性が下がります。
このインターネットへのドアを閉じてくれるのが「ファイアウォール」です。
MacOSにもファイアウォールは標準で備えられていて「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」→「ファイアウォール」から利用することができます。
使い方も簡単。
左下の南京錠をクリックすると設定を変更できるようになるので「ファイアウォールを入にする」をクリック。
そして「ファイアウォールオプション…」をクリックして「外部からの接続をすべてブロック」にチェックを入れます。
これでお使いのMacへの一方的なアクセスはすべて遮断するようになりました。
インバウンドに対してのファイアウォールですから、Macからインターネットへ出ていくのは何も邪魔しません。
コンピューター内の情報を盗んでインターネットへ送信したり、見知らぬ誰かが遠隔操作できるようにしたりと、悪いことをするために送り込んでくるアプリを「マルウェア」と呼びます。
アンチウイルスアプリは、メールの添付ファイルやインターネットからダウンロードしたファイルに仕込まれたマルウェアを検知して駆除するアプリです。
マルウェアは毎日のように新種が生み出されているので、アンチウイルスアプリは「どれだけ早く新種に対応するワクチンを用意できるか」がもっとも重要な性能です。
次に重要な性能は「どれだけ多くのマルウェアに対応しているか」ですが、新種のマルウェアをいち早く駆除できるようになれば、いちばんたくさんのマルウェアを駆除できるということにも繋がります。
この3つを高いレベルで実現しつつ、パーソナルユーザーであれば無料で利用できる点でボクがオススメしているアンチウイルスアプリは「Sophos Home」です。
アンチウイルスが正しく機能していれば、アウトバウンドの原因になるマルウェアを防ぐことができます。
インバウンドを防ぐファイアウォールが正しく機能していれば、マルウェア以外の侵入を防ぐことができます。
有償のファイアウォールにはアウトバウンドもコントロールできる製品がありますが、アウトバウンドが発生している時点で感染しているわけです。
そして感染しているコンピューター自身で作ってるファイアウォールは、感染しているファイアウォールだとも言えます。
そんなファイアウォールは信頼できないけれど、信頼できないものでもお金を払えば信頼したくなるのが人情です。
正しくアンチウイルスを機能させていれば、Mac自身に導入するファイアウォールはインバウンドだけで大丈夫です。
マルウェアはメールの添付ファイルやダウンロードしたアプリに仕込まれています。
ですから、メールを受信したりファイルをダウンロードしても、すぐ開いたりしないことです。
せっかくアンチウイルスアプリが常駐して、リアルタイムにウイルス検査をしてくれるのですから、それが終わるまでは触らずに待ちましょう。
5分も待てば十分です。
不安なら30分くらい待ってあげてください。
規則正しく振る舞うには、慌てないことが大事です。
そしてMacはアプリに対してアクセスできる情報を簡単に制限することが可能です。
使わせる必要のない情報へのアクセスを許可する必要はありませんから、アプリにも守るべきルールを与えましょう。
インターネットへ情報を送信しないアプリなんてほとんどありませんが、何を送信させるかはユーザー側で理解して、管理する必要があります。
「システム環境設定」→「セキュリティとプライバシー」→「プライバシー」から、一部のアプリに対してはアクセス権の設定が可能です。
これはMac App Storeでダウンロードしたアプリでも同じです。
①マルウェアが動き出す前に発見&駆除するアンチウイルスアプリを用意する。
②インターネットからの入り口をファイアウォールですべて閉じる。
③ダウンロードしたファイルやアプリは自己責任で管理する。
これだけで、お使いのコンピューターは安全に使うことができます。
不要な投資は根拠のない信頼になります。
過剰な準備は油断になります。
その根拠のない信頼と油断こそ、悪い奴らがつけ入るスキになります。
人が管理できない部分と、人が管理するべき部分を明確にして、正しく扱っていれば、こんな面倒くさいユーザー相手にするほど悪い奴らも暇じゃありません。
悪い奴らから相手にされなければ、コンピューターもインターネットも安全です。
MacOS Sierraに最適なアンチウイルスアプリをAV-Testのレビューから考えてみました
アンチウイルスはOSによって相性があると思っているので、MacOS Sierra導入したことから「最適のソリューション、ただしお安く」をAV-Testのレポートから考察してみるつもりが選択肢がなかったので安定のSophosです。
Mac OS、Windows、Androidそれぞれの評価からMacで最適なアンチウイルスソフトは「Sophos」をオススメします
当ブログで常にオススメしているアンチウイルスアプリ「Sophos Home」。エンタープライズ向け製品で培った実績をコンシューマー向けへ惜しみなく提供している姿勢をボクは強く信頼しています。
恒例企画!初めてMacを使う方におすすめする基本6カテゴリのアプリ選!
ブラウザ、メール、テキストエディタ、圧縮・解凍、写真管理、ウイルス対策の6カテゴリそれぞれでオススメのアプリを初心者の方を対象にご紹介。
始めてMacを使う方へ!あると便利な12の無料アプリと覚えて役立つ10のTips
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Macのウイルス対策に「Sophos Anti-Virus for Mac」がオススメです。
MacOSX用のウイルス対策ツールです。 フリーウェアですが提供しているのはセキュリティベンダーなので安心感も高いです。
Norton先生がMacAppStoreから診察開始!その名も「iAntivirus(無料)」
シマンテック社のノートンアンチウイルスシリーズがついにMacAppStoreに登場です。 機能は絞られていますがホビーユーザであれば必要十分なウイルス対策アプリに思います。