私はGmailにすべてのメールを転送して管理しています。
そのため、できるだけ使いやすいアプリを探していましたが、なかなかコレというものが見つからずにいました。
Gmailが高機能なため、アプリもそれに対応しようと高機能で複雑化しているのが難点だったんです。

iPhoneでもチェックするのでIMAPで受信できること
ラベル毎のフォルダへ1クリックで移動・参照できること
ゴミ箱とアーカイブを使い分けられること
複数アカウントに対応していること
ある程度の検索条件に絞り込めること

普段はこのくらいの機能が使えれば十分なんです。
これ以上が必要な時はWeb版のGmailを使えば済むことですし。
Gmailの機能をフル活用してるユーザにはそれも良いのかもしれませんが、私が求めてるのはもっと機能を絞り込んで余計なことを考えずに済むモノ。

そんな私の理想に今いちばん近いメールアプリが「Sparrow」かもしれません。
とてもシンプルながら、要点を絞り込んだ機能性がとても使いやすいです。

個別メール

ほとんどtwitterクライアントです。
140文字でメール書きたくなるくらいにtwitterクライアントです。
こんなアプリと並べておいたら書き間違えるんじゃないかと思うくらいにtwitterクライアント。

SparrowはIMAP型メールアプリですので、POP3受信とは異なり実際のメールはGmailサーバ上に残ったまま。
なのでiPhoneでチェックしてもちゃんと受信したメールは表示されます。

Sparrowを立ち上げた直後はInBoxが開かれてメールの一覧が表示されます。
一覧で表示されるのは「差出人」「件名」「本文抜粋」「時刻」です。
表示の順番は降順（新しいものが上）になり、これは変更することはできないようです。
他のメールアプリは昇順で使う人も多いと思うので、若干使いにくく感じるかもしれませんね。

メールをダブルクリックすると別ウインドウでメールが開かれます。
もしくは、サブウインドウを横に広げることで選択したメールをすぐにプレビューすることができます。
このサブウインドウへの表示も、これまた軽やかなんです。
SparrowはHTMLメールにも対応していて、表示も早いような気がします。
メールは返信や転送に削除ができるのは当たり前ですが、Gmailと言えば「アーカイブ」「ラベル付け」「ラベルフォルダに移動」などの操作も、twitterの★を押すくらいに簡単操作で処理可能です。

Twitterクライアントでは定番のレイアウトですが、これがメールでもかなり効率的なんですね。
一見、一度に表示できる件数が少ないのがネックになるかなとも思いましたが、小さく表示しても必要十分な量が参照できますし、メールアプリで画面を占有されないことが私には嬉しい！
もちろん全画面表示にすれば他のメールアプリと同じくらい表示できますよ。

フォルダ・ラベル・検索

フォルダは「受信フォルダ」「スター」「送信済み」「下書き」「ゴミ箱」が参照されます。
「検索」は差出人、宛先、件名、全件の条件で参照できます。
ラベルはGmail側で設定したものが参照できます。
参照するラベルとその色はアカウント毎にSparrowで設定できます。

ラベルを選択すると、1回の操作でラベル付けされたメールが参照できます。
これの反応がとても早いのです！
こうした検索・参照が早いととても気持良いですよね！

基本設定

Sparrowの初回起動時にGmailアカウントを要求されるので設定します。
複数アカウントがある場合は「Prefarences」の「Accounts」から追加します。

アカウント設定・署名・Growl

Prefarences – Accounts からアドレスを選択して「Edit」を押します。
（追加する場合は「＋」を押します」
「Name」がメールの表示名　「Signature」が署名になります。
Growlによる通知を行うアカウントは、アカウント一覧の画面で該当アカウントの「Notification」をチェックしますると、ぽわわんと新着メールが通知されます。

ラベル

まずWeb版のGmailでラベルを追加・削除・修正します。
当然ですがSparrowで参照できるのはGmailで設定されたラベルのみです。
ラベルの色もGmailとおそろいです。
Sparrow側で変更も可能です。
もちろん、ラベル名は漢字も大丈夫。

その他

通常の利用では以上2点を設定すれば完了だと思いますが、例えばbowee@torumade.nuのメールアドレスをbowee@gmail.comの送信（SMTP）サーバから送信できるようにしたい場合は「Aliases」を利用します。
また、Gmailと同じショートカットを利用したりといった設定は「Advanced」から行います。
メニューバーに格納して新着件数を表示することもできますよ。
一定時間で自動受信させておいても、Growl対応なので新着は通知されますから多い日も安心。

このスズメは侮れない！

コレ以外にも細かく調整することもできますが、初期設定のままが実は一番使いやすいように思います。
Gmailの作法にも正しく、例えばInBoxのメールに対して「Del」キーで削除した場合、メールはちゃんとArchivesに移動します。
件名と本文抜粋を見ながらどんどんDel…Del…というのがとても小気味よいのです！
細かい部分にまですごく計算され、絞りこまれ、作りこまれたアプリです。

Mail.appやthunderbirdを押しのけて、私のMacでは常用アプリとして収まりました。

ただし、Gmailのヘビーユーザーにはとても物足りないですし、メールアプリは無料のものが多い中で価格相応であるかと言えば高いと感じる方も多いかも。
マルチアカウントでは負荷がかかるといったレビューも見ますね。
正直なところ、手放しで絶賛して誰にでもオススメできるアプリではないです。

Gmailは便利なんだけど難しいし、最近のメールアプリもなんか複雑でさあ…
なんて不満を感じている人は、まずは無料版で雰囲気を感じてみてください。
返信に引用できないなどメールアプリとしては肝心の部分が機能制限されていますが、エスプリは十分に感じられるはず。

Sparrow for Mac（¥1,200）