リプロダクト家具とかジェネリック家具とか呼び方は様々ですが。
意匠権の有効期限が終了した製品デザインを模倣して作られた家具。
権利失効したデザインなので、これを模して作成しても違法にはなりません。
違法コピー品は、意匠権がまだ残ってる製品デザインを模倣しているのは違法です。
シェルチェアは、元々はFRPという繊維素材を張り合わせて成形していました。
現在、FRP素材で作られていた当時のシェルチェアは『ビンテージ』と呼ばれているようです。
シェルチェアは製造販売元が何社か変わり、サイズや素材の変更が行われました。
現在『正規品』として売られている現行モデルはFRPではありません。
こうなってくると新品で購入できるのは正規品も含めて全部リプロダクトじゃね？的な。

ということで今回購入したのは『e-confort』で販売されているリプロダクトのシェルチェア。
『DSW』と呼ばれる、木製の脚を備えたバージョンになります。

DSW1

梱包はこんな感じで届きました。
リプロダクト品は通販専門店でも購入できますし、値段も3千円台〜2万円台まで様々。
購入店舗を決める際は次の2つがポイントになると思います。

リプロダクト品であることを明記している

自社（店舗）で組み立て、検品を行っている

また可能であれば実店舗を構えていて、実際に触れるのがやはり良いですよね。
これらを踏まえて検討した結果、e-confortがすべてを満たしていたわけです。

梱包状態も良く、ガタつきもない良好なイスが届いたので、さすが日本検品と安心。

軽いイスより重いイス、柔らかいイスより硬いイスが好み。
そのため、素材は1990年代まで製造されていたオリジナルと同じFRP。

シェルチェアは座面が前上がりの形になっているため、あまり座面が高いと座り心地が自分に合わない。
いちばん慣れているイスの高さが450mmなので、現行正規品の寸法がより適しているのです。
そのため、サイズは現行正規品にほぼ近い形。

自宅内は木製家具しか置いていないので、艶のある家具は他の家具とバランスが合わない気がする。
あまりイスが存在感ありすぎるのもイヤなので、調和しやすそうな艶なし。
そのため、塗装も現行品に倣った艶なしの白。

これぞリプロダクトと言った感じもある、新古折衷のシェルチェアを購入です。

リプロダクトの面白さは、アレンジ部分にあると思います。
リプロダクト品には、ビンテージと同じ寸法やカラーを現行正規品を同じ素材で作ってる製品もあります。
e-confrtでもPP素材、FRP素材が選べ、FRPは艶あり艶なしの塗装や、脚部の素材も選択可能です
オリジナルや正規品にはないカラーバリエーションを揃えているショップもあります。
正規品がFRPからPPに変更したように、オリジナルが最善だというわけではないとボクは思います。

今回購入したリプロダクトDSWも、素材、色、サイズが新旧混合のデザインになっています。
イームズがデザインしたシェルチェアを尊重しつつも、デザインから何十年と経た現代に最適な形に修正する。
オリジナルのデザインがすばらしいからこそ成し得ることだとボクは思います。

E-confort