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左がPanasonic DMC-G7で生成されたJPEG画像、右がこれからご紹介するRAW現像ソフト『Raw Therapee』の標準設定で出力した写真です。
右のRAW現像した写真のほうが明るく鮮やかな色味になっていて、輪郭もいくらかハッキリと描かれています。
なにも設定していない状態で出力しても違いがありますが、自分好みの色味や実際の色味、記憶の色味に合わせて調整すれば、もっとすばらしい写真に仕上げることができますよね。

普段はSONYのα7SやRX100M3を使っていてRAW現像にはPhaseOne社のCapture Oneを利用しているのですが、野鳥撮影用に購入したDMC-G7はCapture Oneにサポートされていません。
そのためDMC-G7に添付されているRAW現像ソフトを使ってみたのですが好みに合わないので、いろいろ試したところ好みにあったのが無料のRAW現像ソフト『Raw Therapee』です。

無料でありながら機能的には有料アプリに遜色なく出力される絵も高品質なので、RAW現像アプリを探している方はいちど試していただきたいです。

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RAW現像に調整できるメニューの一覧です。
露出、シャープネス、ノイズ、フリンジ、色相、彩度、輝度、ホワイトバランス、トリミング、リサイズと基本的な調整はもちろん、写真のディテールを調整する様々な機能が並んでいます。
機能の有効・無効の切り替えは、項目左にある電源アイコンで切り替えが可能です。

ホワイトバランスはかなり細かく、蛍光灯であれば「昼白色 4230K」「D65常用光源 6500K」など12種類、最適な色温度を利用できます。
珍しいのは水中撮影やLED光源のホワイトバランスが用意されている点。
なかなか使う機会のないホワイトバランスもありますが、Raw Therapeeだけで様々なシチュエーションに対応できます。

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ブログなどに使う写真をRAW現像する場合リサイズが必須になりますが、Raw THerapeeはリサイズ時の演算方法を『ランチョス』と『ニアリスト』の2パターンから設定することができます。

ニアリスト方式はシンプルな方式なので高速で色の変化が少ないですが、縮小結果のクオリティはギザギザとした写真になりやすく画質としては少し低くなります。
Photoshopなど有名な画像編集アプリで多く採用されている演算方式に『バイキュービック方式』がありますが、Raw Therapeeで使える『ランチョス方式』はバイキュービック並みかそれ以上の画質を得られるかわりに処理速度が遅くなります。

縮小によって写真の輪郭が甘くなってしまう場合にもリサイズ後のシャープネスを調整でいるので、何回か出力を試して確認する必要はありますが、たとえばブログ用のサイズに縮小しても写真の品質を確保できます。

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デジタルカメラの写真をフィルムのような雰囲気を与えたい場合、Raw Therapeeでは『フィルムシミュレーション』を活用することで様々なフィルムの特徴を再現することができます。

Raw Therapeeで利用できるフィルムシミュレーション用パターンファイルは有志の方々が作成されていてRawPediaからダウンロードできます。

LINK: RawPedia / Film Simulation/JP

ダウンロードしたファイルを適当な場所に保存して、Raw Therapeeの左下にある『環境設定』-『画像処理』にある『フィルムシミュレーション』にファイルの保存場所を指定します。
Raw THerapeeを再起動するとフィルムシミュレーションからフィルムパターンを選べるようになります。

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選べるフィルムパターンのプリセットは豊富で、白黒フィルムのパターンも用意されています。

フィムルシミュレーションでの変化は小さいですが、その微妙な色味の違いに『色の差で感じる雰囲気の違い』を感じられるでしょう。
日本的な懐かしい雰囲気の被写体であればFuji ProviaやFuji Superiaなどが似合うかもしれないし、夏の強い日差しにはAgfa Vista 200など、写真の雰囲気に合ったフィルムシミュレーションを探すのも楽しいですよ。

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MacOS版は10.9以前用、10.10用、10.11用と用意されているので、それぞれをMacBook Pro (Retina, 13-inch, Late 2012)で使ってみましたが、いちばん安定して処理速度も速いのは10.11版だと感じました。

無料とはいえ、Raw TherapeeはRAW現像アプリとしてのクオリティが高く、Raw THerapeeで出力される写真もかなり高品質です。
市販のRAW現像アプリはどれが良いか悩んでいる方は特に、このアプリに慣れれば他の有償アプリを使う必要もなくなるほど十分な性能と機能のアプリです。


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無料でありながらすばらしいクオリティのRawコンバーター『Raw Therapee』

UPDATE: 2016.02.14
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