たとえばプロカメラマンがスタジオ撮影を行う場合、クライアントが同席していれば撮影データをリアルタイムに確認してもらうほうが時間のロスもなくなり、イメージの共有も容易にすることが可能になります。
その場合、カメラの背面液晶でいちいち確認してもらったり、SDカードを抜いてPCに繋いだり、クラウドサービスにアップロードしてタブレットで見てもらったりしてたら面倒くさいですよね。
そこで便利なのが『テザー撮影』と呼ばれる、カメラとパソコンをUSBケーブルで繋いでPCから操作する方法。
これであればPCの画面をミラーリングして別のモニタに映すなどすれば、撮影しているその瞬間から共有することが可能になります。
そんな便利なテザー撮影ですが、対応するアプリとカメラの組み合わせだけで、それ以外に必要な条件はありません。
たとえば、SONY α7シリーズであればAdobe LightroomやCapture Oneなどを利用すればテザー撮影が可能になります。
α7Sの場合、USB接続のモードを『PCリモート』とすれば本体側の設定は完了です。
あとはMacBook ProとUSBケーブルで接続して、Capture One Pro 9を立ち上げればテザー撮影の準備は完了となります。
仕事で撮影する場合は、リモート操作アプリをMacBook Proにインストールして、顧客には遠隔地から見てもらうこともあります。
ボクはマニュアルレンズしか使っていないので、静止物の撮影でもとうぜんマニュアルレンズを使います。
この場合にもテザー撮影はとても便利で、ピントリングを回したときの結果がリアルタイムにMacBook Proのモニタに映し出されるので、ピント位置の調整をとても厳密に行うことができます。
また、テザー撮影の場合は撮影したデータがリアルタイムにPC側へ転送されてくるので、あきらかに不要なデータは即削除も可能です。
そもそも撮影するカット数自体が減らせるので不要なデータそのものが減ります。
撮影後にPCへの移動を行わなくても良いのも便利です。
たとえばシャッタースピードやホワイトバランスなど、カメラ内ソフトウェアで調整する項目であれば、モニタを見ながらPCで制御が可能になります。
調整可能な項目はカメラとアプリの組み合わせ次第の部分もあるようなので、撮影に必要な全項目を調整可能とはなりません。
純正のオートフォーカスレンズで、絞りの調整などもカメラからの電子制御となる場合は、PCからの調整も可能になる場合があるようです。
ボクはマニュアルフォーカスのMマウント互換レンズをマウントアダプタ経由で使っているので、レンズに対して電子制御はなにも行えません。
そのため、テザー撮影で調整可能な項目はほとんど失われるので、本来の利便性はだいぶ損なっているかもしれません。
それでもピントを追い込める点と、より正確なプレビューで撮影ができるという2点で、テザー撮影はきわめて有益な撮影方法です。
パラッパラッパー、懐かしい!
テザー撮影する場合の注意点は、PCの影やモニタの明かりが写真に写りこまないようにすることです。
とくに自然光で撮影する場合には、影の伸び方や光の反射する方向が時間とともに変化していることに気付きにくいので注意が必要です。
なんとなくプロカメラマンっぽい気分を堪能できるテザー撮影。
気分だけではなく、撮影の効率化や質の向上にも貢献する(かもしれない)テザー撮影は、デジタルカメラの遊び方としてオススメです。
キヤノンやニコンのカメラであれば多くのモデルが対応しているので、CaptureOneやLightroomなどのユーザーはテザー撮影が可能か確認してみてはいかがでしょうか。
また、これからブログやSNS用の写真撮影にミラーレスや一眼レフを購入しようと思っている方であれば、テザー撮影も機種選定の条件に加えるのもアリだと思いますよ。
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